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【今回の古事記物語】
女神は、命のあまりの乱暴さにとうとういたたまれなくおなりになって、天の岩屋という石室の中へお隠れになりました。そして入口の岩の戸をぴっしりとおしめになったきり、そのままひきこもっていらっしゃいました。
すると女神は日の神さまでいらっしゃるので、そのお方がお姿をお隠しになるといっしょに、高天原も下界の地の上も、一度にみんなまっ暗がりになって、それこそ、昼と夜との区別もない、長い長いやみの世界になってしまいました。・・・
配信日:2007年08月02日
【今回の古事記物語】
須佐之男命は、大空から追いおろされて、出雲の国の、肥の河の河上の、鳥髪というところへおくだりになりました。
すると、その河の中にはしが流れて来ました。
命は、それをご覧になって、「では、この河の上の方には人が住んでいるな」とお察しになり、さっそくそちらの方へ向かって探し探しおいでになりました。
そうすると、あるおじいさんとおばあさんとが、まん中に一人の娘をすわらせて三人でおんおん泣いておりました。・・・
配信日:2007年08月09日
【今回の古事記物語】
この大国主神には、八十神といって、何十人というほどの、おおぜいのごきょうだいがおありになりました。
その八十神たちは、因幡の国に、八上媛という美しい女の人がいると聞き、みんなてんでんに、自分のお嫁にもらおうと思って、一同でつれだって、はるばる因幡へ出かけて行きました。・・・
配信日:2007年08月16日
【今回の古事記物語】
大国主神の生みのおかあさまは、それをお聞きになると、たいそうお嘆きになって、泣き泣き大空へかけのぼって、高天原においでになる、高皇産霊神にお助けをお願いになりました。
すると、高皇産霊神は、蚶貝媛、蛤貝媛と名のついた、あかがいとはまぐりの二人の貝を、すぐに下界へおくだしになりました。・・・
配信日:2007年08月23日
【今回の古事記物語】
須勢理媛は、そんなことはちっともご存じないものですから、美しい若い神は、きっと焼け死んだものとお思いになって、ひとりで嘆き悲しんでいらっしゃいました。そして火が消えるとすぐに、急いでお弔いの道具を持って、泣き泣きさがしにいらっしゃいました。
お父上の大神も、こんどこそはだいじょうぶ死んだろうとお思いになって、媛のあとからいらしってごらんになりました。・・・
配信日:2007年08月30日
Special Thanks
底本:古事記物語
出版社:角川文庫、角川書店
初版発行日:1955(昭和30)年1月20日、1968(昭和43)年8月10日31版
入力に使用:1980(昭和55)年9月30日改版19刷
校正に使用:1989(平成元)年10月30日改版31刷
入力:jupiter
校正:鈴木厚司
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著者紹介
鈴木 三重吉(すずき みえきち)
生年:1882-1936年
小説家、児童文学者。広島市生まれ。
娘「すず」の存在により童話への関心を抱くようになり、1918(大正7)年7月、児童文芸誌「赤い鳥」を創刊。
芥川竜之介、有島武郎、小川未明、島崎藤村、新美南吉等、当時活躍していた作家に執筆を働きかけ、
こどもたちに質の高い読み物を提供しようと試みる一方、こども達からの作品を誌面で紹介。
『赤い鳥』は廃刊となるが、1948年から「鈴木三重吉賞」が創設され、現在も全国の子供の優秀な作文や詩に賞が贈られている。